separation

ベルヴィル・ランデブー』を観る。
冒頭の三つ子のシーンなどカートゥーン的(壁面通過、重力無視、形状記憶、危機回避といった暴力的?な表現や誇張されたアクション..)な表現が持ち込まれているが、マフィアの黒服長身の集団などのキャラクター設計はアメリカよりも東欧のカートゥーン(でなければセルアニメ)に登場する人物に近いような気がする..。
この80分の長編映画でもやはり気になったのは背景と人物(近景)の描かれ方の違いである。カーチェイスのシークエンスや沼での爆発シーンで顕著だと思うが手描きであることを活かした筆跡の残るような背景がに対して3Dの近景をどう見せるか、という問題である。2Dの背景に3Dを持ち込む場合、あるいはその逆の場合(『イノセンス』)。『ベルヴィル..』は前者であるが3D造形の人や物を手描きの背景と共存させ世界を構築している技は巧と言わざるを得ない。この問題は考え続けなければ。