光の点線

先週末、終電を逃して、いつもより一本遅い電車に乗ると、最寄りから三駅ほど手前の元住吉で降ろされた。ぐったりした社内から綱島通りに出ると、台風が近づいているためか雨が降り続いていた。大倉山までの何キロかを歩いて帰る。綱島街道は概ね東横線と平行して南北に走っており、お店も多い。深夜にも関わらず人ともすれ違う。少し前にプレゼントでいただいたipodを聞きながら「ここのユニクロ今度来よう」とか考えたり、歌ったりしながら歩き進むと、14時頃にはそうそうと鶴見川に着いた。
橋のさすがにこの時刻になると、人影も少なくなっていたが、橋の真ん中に二つの影立ち止まっているのが、見えた。影の側にはほのかに何かが光って見えた。近づくと、影の一つが、光の一つを手に取り、川に、投げた。すとーん。ちゃぼん。よく見ると、川の水面を一定間隔で光が点在している。一つ、また、一つと光の点が増え、川の流れの中で点線になっていく。二つの人影はNHKの集金マンのような格好をした、50歳くらいと30歳くらいの男性だったが、彼らの仕事は何なのだろう。水位をはかっているのか、おそらく川の流れの速さを調べているのだろうか。しばらく気になって目が離せなかった。それから30分後帰宅。
ここしばらくで見た映画:「ゾディアック」「ただ君を愛してる」