笑死千万

二重の水滴

最近観た映画『デスノート The Last Name』(監督:金子修介)、『NANA』(監督:大谷健太郎
今日読んだ本、筒井康隆『傾いた世界 自選ドタバタ傑作集2』表題作は海上都市の基礎部が手抜き工事で崩壊し、加速度的に傾いていくという話。この短編に代表されるように、この短編集に収められている物語は登場人物が何らかの避け難い(多くは理不尽で半ば暴力的で不幸な)状況に飲み込まれていくが、一方にはその状況に何とか抗う人がおり、他方にはその状況をむしろ好機として積極的に利用または順応しようとする人がいるという点でもこれらの作品は概ね共通している。背表紙の紹介文では「猛毒ユーモア七連発」と断言されているが、どの短編をとっても特に最後の文言で大方致命傷を負わされる。今気付いたが「トホホ」の「トホ」は「途方に暮れる」の「途方」に由来するのか。

帰り道、雨が降っていたのでワイパーを付けた。眼鏡に水滴がついていたので変化がなかった。