I’m an American!!!!

中庭

今日、大学を卒業した。
昼過ぎ、予定よりやや遅れて学長室で証明書を受け取る。教務の方や学長以下をあんなに近く感じたのは5年半で初めて。大学での生活がぼくに与えたものを知るのは、学長曰くもっとずっと後らしい。そういうものかな。いずれにせよ、完了。その後、偶然友人に会い、30分ほど話して下山、口笛文庫で三冊ほど購入。大阪に戻って、エントのアンジェ、E-maのビブリオテークでも二冊ずつ購入。眼鏡も見る。19時前からテアトルで『日本以外全部沈没』(監督河崎実)を観る。キャスティング、特にメインの三人がいい。小橋賢児ってよく考えたら、結構面白い。『ラストシーン』での自己顕示欲の塊のバカな役者役に象徴されるように、微妙な芸歴を持っている。岩井俊二の『打ち上げ花火〜』はいいとしても、『人間失格』『ガラスの仮面』の確か桜小路くん役、『ちゅらさん』なんか、薄っぺらい感じが『以外沈没』となんとなく繋がる。柏原収史の声の嘘臭さと、松尾政寿のベタなカッコ良さも底の浅い感じを醸し出している。他のキャストはデーブ・スペクター、筒井康隆藤岡弘、(実は20年前から読点が入っているらしい、武士道)、松尾貴史まではいいとしても、村野武範黒田アーサー寺田農あたりになるとやり過ぎの感が出てくる。日本人の排他性が、難民の増大で肯定される様を、皮肉たっぷりに描いているが、それに耐え切れず自ら国外で退去するアメリカ人たちが、自分を「それでもアメリカ人」と繰り返す。彼らがロシア人ではなく、他でもないアメリカ人であることは衣裳の差異、英語、ケンタッキーの歌、といったステレオタイプの記号性でしか保証されないが、それは当然のことのように思える。