2月22日第2回22歳

exterior2005-02-22

『The JUON呪怨』観て初めて続編でなくリメイクであることに気付く。これまでのビデオ版、劇場版の見せ場を選りすぐった感じはあるが、顎のない顔から舌だけのびたり、伽耶子のスパイダーウォークの意味が分かったり、新しい内容も多かった。何より観客を煽るのは、暴力的に襲ってくるイベントの全てが、登場人物らにとっては右も左も判らない外国での不安で孤独な生活の中で生じたという点である。助けを求めようと外部の人間に日本語で語りかける主人公らの声が頼りなげで弱々しく残る。家屋の装飾が逆に和(透かし彫りのような装飾)の要素を増やしているのは、やっぱり..。観る以前の期待、観た後の裏切り。
『JamFilms S』おもしろかったのは「ブラウス」(D石川均)、「NEW HRIZON」(D手島領)、「すべり台」(D阿部雄一)。特に「すべり台」はキャスティングの妙とオチと音の気持ち良さが冴える。
『Before Sunset』「好きな監督は?」と聞かれたらこれらからはリンクレイターも挙げようと思う。前作と比較してもこの映画は設定が繋がっているだけで、多くの点で異なる。が、ここでは特に素敵なシーンについてだけ。まずジュリー・デルピーのギターの弾き語り。視線の交錯。この箇所と階段のシーンは、前作のレコード屋での無言の対話を思い起こさせる。そしてラストシーン。それぞれ少年と老婆のセルフ・イメージをもつジェシーセリーヌが、映画の最後に交わすやり取りがお互いを補うような、満ちたりた空気が部屋中に広がる。うまく言葉が見つからないがいい映画だ。