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殺人の追憶』監督:ポン・ジュノ 出演ソン・ガンホキム・サンギョン
郊外で起こる連続殺人事件。一つの事件が、直接的間接的の如何に問わず、多くの人を巻き込み、なんらかの記憶や感情を形成していく。

  • 対照的なものを対置させる。

刑事と容疑者らを含む村の住人の事件に対する反応はかけ離れている。刑事らにとって、事件の詳細は被害者の増加を防ぐための、犯人を検挙するための情報であり、必要性に応じて取捨選択される。住人にとって、それは噂と好奇心を満たす(?)ためのあるいは性的妄想のための材料であり、また文字どおりその事件性の上に成立するものである。彼らの周囲で詳細は無頓着に拡散し輪郭は曖昧なものになる。
冒頭―小さな昆虫に見入る子供のアップから広大な葦の草原のロングショットへの移行、晴れた葦の草原と子供達と腐乱死体

  • そしてそれらの記憶や感情が時間の経過(数年あるいは十数年)とともにどのように変容、風化するのか。

最後のシークエンス、女の子が繰り返す「普通の顔」という台詞とそれを聞いた刑事がカメラ(少女)に向き直る表情が非常に印象的。
監督のインタビュー(HP)の中の言葉
「顔のロードムービー」

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